
「浅漬」は「一夜漬」ともいわれますが、これは昔からある沢庵漬や梅干などの「ふる漬」といった時間をかけてしっかり漬け込んだ漬物に対して、短い時間にさっと漬けた漬物をこう呼んでいます。
「浅漬」が食卓に上るようになったのはそれほど古い話ではありません。食の西洋化にともない生野菜を食べる習慣が広まるようになると、漬物も野菜のみずみずしい食感を生かしたものが好まれるようになってきたのです。そんな流れのなかで生まれた「浅漬」は戦後になって、だんだん一般の家庭に広がってきたのです。沢庵などに比べて歴史が浅いから「浅漬」っていうわけではありません。
さて、肝心の「小夜子」の名前の由来ですが、'70〜80年代に世界のファッションシーンで活躍したトップモデルの山口小夜子さんがその由来だという説もありますが、それは違います。もちろんNHKの連続ドラマ「六番目の小夜子」がモデルでもありません。じつは「小夜子」の由来となる具体的なモデルはいないのです。
「今を去ること20年ほど前、現代の食生活にマッチした、サラダ感覚で食べてもらえる漬物を作ろうということで、試行錯誤の末できあがった「浅漬」を発売するとき、みなさまに親しんでいただけるようなブランド名を立ち上げる必要がでてきました。そのとき提案されたネーミングは、かぞえきれないほどありました。

そんななかで、<親しみやすさ><本物感><商品のイメージにふさわしい素朴なやさしさ>などの観点から「小夜子」という名前が選ばれたのです。ちょっと古風すぎるんじゃないか?という意見もありましたが、その古風さが逆に新しいということで、「小夜子」ブランドが登場したのが1988年。以来「小夜子」はみなさまに愛され続け2006年4月、あらたに「香味小夜子」と名前も味も品質もバージョンアップいたしました。
「漬物」はず〜っと脇役でした。それもけっこう地味な役どころ。地味な小皿にチョンと盛られ、肉や魚の盛り皿を横目に、味噌汁の横でひっそりと控えていたり、あるいは素っ気なく小鉢に入れられたまま、気がつけば食事のたびに冷蔵庫とテーブルのあいだを行ったり来たりする毎日だったり...。

それまで時代劇の脇役専門と思われていたイメージを脱却し、ミュージカルやダンスの舞台も立派に務められる役者であることを知ってもらいたいのです。
たとえばディナーの前菜に、あるいは野菜サラダの付け合せにと、食の和洋にとらわれず、もっともっと幅広い分野で、大胆に積極的に浅漬の味を楽しんでもらう、それが香味小夜子のブランドとして目指すところなのです。
もちろん和食の名脇役としてのスタンスも、決しておろそかにするつもりはありません。その基本線はしっかり押さえつつ、さらに自由で楽しい漬物の楽しみ方を追求する、漬物の地平線をど〜っと広げる、いわば<漬物ルネッサンス>とでもいいましょうか。そんな日がやって来るのを夢見ているブランドです。